厚生労働省が実施しています「有害物ばく露作業報告」は、ヒトに健康障害を起こすおそれがある物質について、事業者の製造・取扱い状況等を調査するものですが、平成25年の調査対象物質(17物質)にテトラクロロエチレン(パーク)、1,1,1-トリクロロエタンが指定されました。
これにより、今年上記の溶剤を年間500kg以上取扱ったクリーニング事業者は労働基準監督署への報告が必要となりました(多くのパークドライ機の溶剤最大充填量は500kg以上)。
以下、同制度の目的や報告書の記入方法等についてお知らせいたします。

調査の目的

労働者の健康を守り、健康障害のリスク評価を行うことを目的に、指定された化学物質について事業者が対象物質の製造・取扱い状況を調査し労働基準監督署に報告するものです。これに基づき国がリスクの高い作業の把握や原因の解析を行い、適切な健康障害防止の措置を検討します。
◇この調査は労働安全衛生規則第95条の6の規定に定められたものです。

報告が必要な事業者

以下2つの条件両方を満たす事業者

・テトラクロロエチレン(パーク)または1,1,1-トリクロロエタンを年間500㎏以上取扱った事業者

ドライ機の溶剤最大充填量が500kg※以上となる場合、対象となります。
※リットル換算すると…
テトラクロロエチレン(比重1.6)=約310リットル以上
1,1,1-トリクロロエタン(比重1.3)=約380リットル以上

・従業員(パート労働者を含む)を雇用している事業者=労働保険番号がある事業所

事業所が労働基準監督署に登録する際に付与される労働保険番号がある事業所が対象。従業員(パート労働者を含む)を一人でも雇用していれば労働保険(労災保険・雇用保険)の加入義務があり、該当します。

報告対象期間

平成25年1月1日~12月31日
(注:平成25年の1年間限定の調査です)

報告提出期間

平成26年1月1日~3月31日

報告の手順

1.報告書の用紙を最寄りの労働基準監督署または都道府県労働局から入手するか、厚生労働省ホームページから印刷

厚生労働省ホームページ 有害物ばく露作業報告書様式
http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/anzeneisei36/21.html

2.取扱い量の記録をし、報告書を作成

3.平成26年1月1日~3月31日に事業所の地域を管轄する労働基準監督署に報告書を提出
電子申請については、以下を参照してください
電子政府の総合窓口(e-Gov)
http://www.e-gov.go.jp/

有害物ばく露作業報告書 記入例

記入例のポイント(PDFファイル)に基づき、自店の作業状況・基本情報についてご記入ください。
※記入方法の詳細につきましては、最寄りの労働基準監督署にお問合せください。

厚生労働省 有害物ばく露作業報告について
(記入方法等のパンフレット)
http://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/anzen/070409-1.html