一般社団法人クリーンライフ協会(小池広昭会長)は、2022年8月23日(火)に第4回総会〈第3期定時社員総会〉をWEB会議システム併用のもとコモレ四谷タワーコンファレンス(東京都新宿区)で開催しました。

クリーンライフ協会はクリーニングに関する団体や企業が参画し、クリーニング業界に係る課題解決に取り組むことを目的とした組織で、7月1日~翌年6月30日を一期としています。
開会の挨拶に立った髙木健志副会長は、新型コロナウイルス感染症の流行に対し経済の活性化の兆候が見え始めていることに歓迎の意を表する一方で、社会や国民生活などの基準が変化したことに触れ、今後は新たな社会の価値観に適応する必要があるという認識を示しました。また、実現の目途が立ちつつある外国人技能実習第2号職種認可をはじめ、様々な課題にクリーニング業界が団結して対応する場としての役割をクリーンライフ協会が担っていることから、引き続き会員の協力をお願いしました。

議長を務める髙木副会長

続いて、来賓である厚生労働省 医薬・生活衛生局 生活衛生課の溝口晃壮課長補佐、経済産業省 産業技術環境局 資源循環経済課の吉川泰弘総括補佐、経済産業省 製造産業局 生活製品課の髙橋達也課長補佐より祝辞を頂戴しました。
厚生労働省の溝口課長補佐は、新型コロナウイルス感染症の流行や原油価格および物価高騰によって社会経済活動が一層の厳しさを増している中で、プラスチック資源循環促進法やSDGs、脱炭素社会にむけた取組みが求められていることから、厚生労働省としても生活衛生事業者への支援を行っていきたいとしました。加えて、外国人技能実習第2号職種認可にむけて引き続きクリーンライフ協会に協力をしていく旨を述べました。
経済産業省の吉川総括補佐はサーキュラーエコノミー(循環経済)の一環としてプラスチック資源循環促進法に触れ、プラスチック削減に関するクリーニング業界の取組みや消費者への啓発活動に感謝の言葉を述べるとともに、今後も海洋プラスチックごみ問題への対応は国際的に強化される傾向になることから、プラスチック資源循環への取組みへの継続した協力をお願いしました。
経済産業省の髙橋課長補佐は、繊維製品を担当する生活製品課として今年7月1日付でクリーンライフ協会に部会として機能移管した日本繊維製品・クリーニング協議会(以下、日繊ク協)が、従来の事業を引き継いでクリーニングトラブル防止などに取り組むことへ期待の言葉を述べました。

第4回総会〈第3期定時社員総会〉は20会員中、出席会員20(うち委任状4)で定款第19条1項に則り適法に成立しました。上程された第1号議案~第6号議案は慎重審議の結果すべて可決され、第2期事業報告案および決算案と第3期事業計画案および予算案に加え、クリーンライフ協会の活動を支援・協力するクリーニング事業者または関連事業者およびその団体を対象とした賛助会員制度を新たに導入するための定款の一部改正が承認されました。
また、今期は改選期にあたることから、総会に続き第3期第2回(臨時)理事会を開催し、役員改選に伴う代表理事および業務執行理事の選任について協議を行い、会長に小池広昭氏、副会長に髙木健志氏、専務理事に金子征実氏が選任されました(令和4年8月23日就任)。
第3期は外国人技能実習第2号職種認可やクリーニング師試験全国統一化、プラスチック資源循環促進法をはじめとする環境保全対策など、これまで実施してきた重点事業を継続するとともに、日繊ク協を統合したことからクリーニング事故防止などを含めた各般事業の拡充を図ります。

今回も新型コロナウイルス感染症対策として、通常参加とオンライン参加を併用して開催した

第4回総会<第3期定時社員総会>上程議案

第1号議案 定款の一部改正案の承認について
第2号議案 第2期事業報告案の承認について
第3号議案 第2期決算案の承認について
第4号議案 第3期事業計画案の承認について
第5号議案 第3期一般会計並びに特別会計予算案の承認について
第6号議案 任期満了に伴う役員改選について

第3期事業計画 重点事業の概要

第3期は、これまで実施してきた重点事業や部会・委員会を継続するとともに、日繊ク協の統合を踏まえクリーニング事故防止などを含めた各般事業の拡充を図ります。

  1. 環境保全対策部会(日本クリーニング環境保全センター)
    ポリ包装等抑制分科会を継続し、プラスチック資源循環促進法に対応し、クリーニング事業者がプラスチック使用量削減対策に取り組めるよう、これまでの活動の詳細や事業者用削減実施管理表フォーマットの公表、業界全体のプラスチック使用量データの集約などに取り組みます。
    また、土壌汚染対策やクリーニング業界における省エネルギー対策といった環境保全や、労働安全衛生に関する活動の啓発に取り組みます。
  2. 事故防止対策部会(日本繊維製品・クリーニング協議会)
    これまでの日繊ク協の活動を受け継ぎ、第14回日繊ク協交流会議の開催やクリーニング事故防止に係る情報発信を行います。
  3. 需要拡大検討委員会
    需要拡大検討委員会を継続し、令和3年度に実施したクリーニングサービスに関する消費者意識調査の結果について協議を行い、クリーニング業界の需要拡大に資する消費者啓発や消費者PRにつながるツール・データ等の作成を検討します。
  4. 外国人技能実習試験事業
    令和4年6月6日(月)に開催された技能実習評価試験の整備等に関する専門家会議で「職種の概要」が了承されたことを踏まえ、外国人技能実習第2号職種認可にむけて技能実習評価試験の試験案や受入れ適合事業所認定制度の規程の策定、試験体制の具体的な構築等に取り組みます。
  5. クリーニング師試験全国統一化
    クリーニング師のあり方の最適化について引き続き議論を深め、今後数年をかけて47都道府県との交渉を重ねつつ厚生労働大臣の指定試験機関として指定を受け、各都道府県知事からの受任および試験実施実績を積み重ねることで、最終的には47都道府県から委任を受け全国統一を目指します。

なお、第4回総会〈第3期定時社員総会〉第6号議案「任期満了に伴う役員改選について」および第3期第2回(臨時)理事会第1号議案「役員改選に伴う代表理事及び業務執行理事の選任について」で承認された役員、ならびに2022年7月1日現在の会員は、協会概要の「役員・会員 一覧」に掲載しております。