一般社団法人クリーンライフ協会(髙木健志会長)は、8月28日(月)に第5回総会〈第4期定時社員総会〉を四谷スポーツスクエア(東京都新宿区)で開催しました。

クリーンライフ協会はクリーニングに関する団体や企業が参画し、クリーニング業界に係る課題解決に取り組むことを目的とした組織で、7月1日~翌年6月30日を一期としています。

開会の挨拶で髙木会長は、新型コロナウイルスや異常気象によって消費者のファッションに対する考え方は大きく変化していることから、クリーニング業界がファッションに関する知識を改めて深め、接客や消費者への情報提供の方法を模索していく必要性があると同時に、クリーンライフ協会としても消費者に対する情報提供のあり方をクリーニング事業者に発信していくことが重要であるという認識を示しました。加えて、クリーンライフ協会が主催団体となり令和6年2月14日(水)~15日(木)に東京ビッグサイトで開催するクリーニング産業総合展2024 クリーンライフビジョン21への協力を呼び掛けました。

続いて、来賓である厚生労働省 医薬・生活衛生局 生活衛生課の諏訪克之課長よりご挨拶を頂戴しました。諏訪課長は、物価高騰や人手不足、最低賃金の引上げなど生活衛生関係営業を取り巻く課題に対して厚生労働省として支援を継続していくことに加え、生活衛生関係営業者等の事業譲渡による地位の承継に係る旅館業法等の一部改正やクリーニング所における衛生管理要領一部改正によるクリーニング師の役割の明確化など、生活衛生関係営業にとって必要な対応を今後も進めていきたいとしました。

物価高騰や人手不足などの諸課題に対して厚生労働省として支援を続けていくことを説明する諏訪課長

なお、クリーンライフ協会ではこの度環境副大臣である山田美樹衆議院議員が顧問に就任したことから、髙木会長より山田副大臣へ委嘱状を進呈しました。

山田副大臣は通商産業省(現在の経済産業省)やエルメスジャポン株式会社で研鑽ののち平成24年に衆議院議員に初当選しました。以来、外務大臣政務官や自由民主党サステナブルファッションプロジェクトチームの座長を歴任し、令和4年8月に環境副大臣に就任、気候変動や生物多様性、サステナブルファッション等を主に担当しています。

続けて山田副大臣による「環境政策の概況とサステナブルファッション」をテーマとした記念講演が行われ、世界全体および日本での脱炭素の取組みや、環境省が令和4年10月から開始した「脱炭素につながる新しい豊かな暮らしを創る国民運動」(愛称:デコ活)が説明されたほか、同国民運動の先頭に立つアクションであるサステナブルファッションについて、環境省、経済産業省、消費者庁の3省庁が連携してサステナブルファッションの推進体制を構築し、消費者への周知やアパレル関連団体との意見交換等を進めていることと等が紹介されました。

顧問の委嘱状を手渡しする髙木会長(写真左)と就任を引き受けた山田環境副大臣(写真右)

休憩を挟んで第5回総会〈第4期定時社員総会〉を開催しました。今総会は21会員中、出席会員21(うち委任状8)で定款第19条1項に則り適法に成立しました。

上程された第1号議案~第5号議案は慎重審議の結果すべて可決され、第3期事業報告案および決算案と第4期事業計画案および予算案に加え、役員の追加選任が承認されました。

第4期は脱炭素社会にむけたクリーニング業界の取組みを推進するほか、クリーニング師試験の統一化や外国人技能実習第2号職種認可、プラスチック資源循環促進法をはじめとする環境保全対策、需要拡大を目的とした消費者PR事業など、脱炭素やクリーニング業界を取り巻く諸課題に取り組んできいきます。

なお、同総会の閉会後には続けて令和5年度第2回理事会を開催し、業務執行理事の追加選定や新規会員が承認され、令和5年度が本格的に始動しました。

第5回総会<第4期定時社員総会>上程議案

第1号議案 第3期事業報告案の承認について
第2号議案 第3期決算案の承認について
第3号議案 第4期事業計画案の承認について
第4号議案 第4期一般会計並びに特別会計予算案の承認について
第5号議案 役員の追加選任について

第4期事業計画 重点事業の概要

第4期は、第3期事業の継続をベースにそれぞれの事業の拡充を図り、もってクリーニング業の振興に結びつけていきます。

重点事業-1 カーボンニュートラル推進プロジェクト
新たなビジョンとして打ち出した『クリーニング×カーボンニュートラル プロジェクト』の推進、具現化にむけ、各部会、各委員会と連携を取りながら、理事会を中心に検討を深化させる。

重点事業-2 クリーニング師試験統一化の推進
令和7年度からの「統一試験」実施にむけ、その前段階として令和6年6月末までに厚生労働省からの『指定試験機関』としての認定を目指す。

重点事業-3 外国人技能実習第2号早期取得と運用開始
令和5年中(令和5年12月末まで)に第2号職種としての認可を実現し、令和6年1月以降に認定工場制度をスタートさせ、また令和6年3月以降には実際の試験を開始させる。

重点事業-4 消費者PR(需要拡大)対策の拡充・推進
需要拡大検討委員会を中心に消費者の動静をリサーチし、あわせてあらゆる機会をとらえて消費者PR活動の展開を図る。

重点事業-5 クリーニング産業総合展2024への対応
令和6年2月14日(水)~15日(木)に開催される「クリーニング産業総合展2024」の主催者の一角となったことを踏まえ、本大会を成功裏に導くための取組みを推進する。

重点事業-6 クリーニング業の振興指針改正に係る協力
令和5年度中に「クリーニング業の振興指針」が改正される予定であることを踏まえ、令和10年度を目標とする新たな振興指針改正に係る協力要請があった際は適宜対応していく。

重点事業-7 新規会員獲得による組織拡充
上記各事業、並びに目標等を円滑かつ早期に実現させるため、あらゆる機会をとらえて新規会員獲得に取り組み、組織拡充を図る。

 

なお、第5回総会〈第4期定時社員総会〉第5号議案「役員の追加選任について」および第4期第2回理事会第1号議案「業務執行理事の追加選定について」で承認された役員、ならびに2023年8月28日現在の会員は、協会概要の「役員・会員 一覧」に掲載しております。